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学習を創造的活動に活かそう

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 教育部では、月に一度開催する幹部教室を通じて、執行委員のレベルアップに力を入れています。今回のテーマは「自粛社会をどう乗り越えるのか」です。


 8月の幹部教室では『自粛社会をのりこえる』(安世鴻・李春熙・岡本有佳 編)を題材に教育部部長が講義を行った。日本では間違ったことが起こっても声を上げる人は少ない。そんな日本社会に警鐘を鳴らす内容だった。


 ■ニコンが写真展中止、「表現の自由」を侵害■

 「美しい国日本」を掲げ登場した安倍政権。憲法9条改正、日本を戦前回帰させ日本を戦争できる国に変えようとしている。それに呼応するように「嫌韓、嫌中」思想の差別排外主義者が台頭。表現の自由など人権が侵害されている。

 2012年、「ニコンサロン写真展中止事件」が発生した。ニコンは日本でも有数のカメラ会社だ。安世鴻氏は、慰安婦をテーマにした写真展を企画。ニコンサロン選考会で高い評価を受け写真展開催が決定した。しかしこの写真展が新聞に掲載、インターネットに転載されるとネットで反日写真展などの書き込み、また抗議メールや電話がニコンに殺到。その圧力からニコンは一方的に写真展中止を安氏に通告した。安氏は写真展会場使用を求める仮処分、また損害賠償請求訴訟を行い、いずれも勝訴した。

 憲法21条1項は表現の自由を保障しており、その範囲は集会抗議者の有無で拒むことができないとされている。それを認めることは抗議者に中止する権限を与えることになる。

 ニコンは、差別排外主義者から自社を守るために、知らないうちに他者の表現の自由、人権を侵害。また妨害者に利益を与えたことになる。

 「ヘイトスピーチ規制法」で規制されているように、人種など大きなくくりでひとまとめにして、害悪の告知や差別扇動は決して許されない。他の人権を大きく侵害してはならないのだ。

 2014年、従軍慰安婦報道を行った朝日新聞へのバッシングは報道機関に衝撃を与えた。従軍慰安婦の文字をタブーにし自粛する社が続出したのである。

 この様な日本の状況に世界は危機感を感じている。国境なき記者団による報道の自由度ランキングでは179ヵ国中72位と急落している。また、国連特別報告者であるディビット・ケイ氏は「メディアの独立性が重大な脅威にさらされている」と国連人権理事会に報告。差別撤廃のため強い法律が必要としている。



写真1

 
 
 ■人権を踏みにじって戦争に進む安倍政権■

 日本には「長いものには巻かれろ」「忖度」「KY」など事なかれ主義が横行している。しかし、そのような対応は、表現の自由の放棄につながる。人権を放棄することになるのだ。

 私たちが愛する「国」は、人権を踏みにじり、人々を戦争に駆り立てるものではない。格差を広げる政策を進めている現政権は必要ないのである。物事の本質を知り、全ての労働者が安心して働ける社会に変えるためにより一層運動を前進させていこう。




  【 くさり9月号より 】



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